2014年 総帥釣行記

 

2014年の釣りを振り返り

激流隊総帥 上野 昇

*文章中の写真については、今年、激流隊が活動していた記録の一部です。文章に沿った写真ではありませんのでヨロシクです!

 

いつものことながら、毎年、解禁日が近づくとソワソワ、ウロウロとしながら身支度が始まります。

さて、解禁はどの川から竿を出すか?全国の釣り仲間に電話して、どこがよいのか鮎はいるか、川はどうかなど、早くも鮎談義に花が咲きます。

鮎の解禁は、早いところでは5月に1日から始まりますが、でも鮎が小さい、水は冷たい、追いが悪いなど、今年は昨年より悪いようだね、鮎が見えないよ」なんていう話ばかりでした。

 岡山のかせやまさんも私以上にマメな人で、5月のはじめに球磨川漁協の鮎の汲み上げ状況を見に行って、「今年は昨年の三分の一位しか鮎がいないらしい」とのことでした。

関東の川においても良い話はなく、「さて、どうするか、やっぱり九州しかないかな?」

思案を重ねていた折、「520日に解禁になった三隈川がいくらか釣れているよ!」 そんなささやきに 心を動かされ、526日の夕方、九州に向かって車中の人となりました。

静岡にさしかかり、藤枝のサービスエリアで釣友の福田氏と会ってしばらく談笑…。

三重の御在所サービスエリアで愛知の三品氏と会い、またしばらく談笑…。

527日昼過ぎ、大分日田に着く。…さすがに九州は遠いなぁ…。

2時に三隈川に入る。川を見てびっくり!!なんと釣り人が見えない…。

川のそばをウロウロしてやっと一人の釣り人を見つけて話を聞くと、「釣れないよ!」とつれない返事…←ここは笑うところですから(^_^;)。

どこが釣れるのか九州の釣り仲間に電話すると、三隈川上流の天ヶ瀬が釣れているとの返事で、急いで上流に向かうこと30分。道中、石は大きく、瀬あり淵あり大石がごろごろとあり、古老が「何年か前までは大きな鮎がガンガン釣れた」と言う話をしてくれたが、この川も水があれば本当に良い川なんだろうな、と思った。

 どこの川もダムが出来て水が悪くなり魚もいなくなって釣り人も少なくなって漁協もお金が入らない。当然鮎の放流量も減少し川底は自然の浄化作用が損なわれ、泥だらけとなってしまい、悪循環の始まりです。

 天ヶ瀬温泉に行くと釣り人が何人か居たので声をかけると「昨日は釣れたが、今日はボチボチ」…。

釣り人の返事はどこでもこんなもの…。しばらく釣り人の動きを見ているとじっくり泳がせている人の竿がたまに曲がる程度。川の流れを見ると雨も降っていないのに泥濁りです。どうしてなのかな?と釣り人に聞くと「田んぼの濁りが入っているから」だそうです。

 周りを見ると、大きなホテルがあり、露天風呂は川の畔にいくつもあって、一昔前は観光局も多く街も華やいでいたのだろう。いまはホテルは廃墟と化して露天風呂は囲いもなく、川からは丸見え状態です。

 しかし、100円で入湯出来るとあって、昼間から露天風呂に入っているのは昔のお姉さんだけ。釣り人も釣りに集中しようとしても竿先の向こうには昔のお姉さんが人目もはばからずにおしげもなく裸体をさらす姿には、釣り人も違う意味?で目のやり場に困る光景でした。

こんな状態ですが、ふと空を見上げるとどこまでも青い初夏の空が広がっています。

 せっかくここまで来たのだからと気を取り直し、年券とオトリを買って竿を出してみました。
…川の中でも荒いところを中心に攻めるも2時間かけて一匹しか釣れない…やめた!!!

球磨川に行こうともまだ解禁になっていないし、100円風呂に入り、道の駅で二晩泊まる。

*釣りは前述の通りですが、露天風呂は混浴で、昔のお姉さんが入っていますよ。釣り人の皆さん、守備範囲の広い方はいかがですかぁ!

お湯は良いですよ!

5月28日

三隈川の畔の大倉釣具店に寄ってみる。2012年に、故高橋さんと一緒に年券とオトリを買っておかみさんに釣り場まで案内してもらったのがまるで昨日のことのようです。店の親父さんも話し好きで私のことも覚えていてくれました。

 店にはいるとき、一匹の大きなハエが私の後に続いて入ってきました。

店の親父さんがハエたたきで叩こうとするのを、私が「叩かないで!」と叫んだものですから親父さんはびっくり!

 私には高橋さんがハエになってついてきてくれたように思えたのです。…高橋さん、今年も来たかったろうなぁ…。

 

5月29日

昼過ぎに三隈川を出て球磨川に向かう。人吉に午後9時に着く。いつもの温泉に入る。人吉は温泉が多くてまた泉質がよい。そして金額も安価である。

5月30.31

球磨川を見て回るが、ハミアトが見えない、鮎が見えない。

球磨川に集まったいつものメンバーも「今年はダメだろう…」の弁。

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球磨川支流川辺川出会い、鉄橋の下の瀬肩に入る。すぐに1尾釣れたが小さい。すぐに場所を移動して中川原公園下流でまた小さいのが8尾…。

地元の東さん宅に寄ると「エーッ8匹かよ」「どこ釣ったの?」と冷やかしの弁。

 東さんはと言うと、鮎の網漁が始まるので獲った鮎を入れるスペースを確保するため今まで入っていたイノシシの肉を出して冷凍庫のなかを整理中でした。

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東さん宅に寄り、「夕べの網はいかがでしたか?」と聞くと、隣で奥さんがくすくす笑いながら「4匹だって!」。東さんは「今まででこんなことは初めてだ。鮎が居ない!」と真顔で言ってきた。

 情報によると川辺川上流で型の良いのが、釣った人で50尾ぐらい釣れたらしい。本流に入った釣り人はまったくダメで、下流には鮎は居ないらしいとのこと。

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人吉橋下流の通称トヨタ前に入る。昼までに小さい鮎が9尾ほど…おまけに雨まで降ってきた、「泣き面に蜂かよ…」雨の勢いが強く、釣りにならず。

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朝から雨。川の水も濁りが入り、釣りにならず。…鮎は小さいし釣れない、やる気を削がれる。

帰るかぁ…10時頃人吉を出て埼玉に向かう。

*この日から今年の鮎釣りは、皆に私は雨男と言われるようになってしまった。

埼玉に戻っても鮎の釣れる川がない!すぐに球磨川が恋しくなってしまう。

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午前8時、また九州に向かってハンドルを握る。

69日から14日まで球磨川で鮎を釣るが大して釣れない、鮎が居ない。

おまけに風邪を引き、喉が痛い。家から保健証を送ってもらい人吉の辻医院に行って薬をもらう。今回は最悪!

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埼玉県本庄市の故高橋さん宅に根岸氏と伺い、高橋さんに球磨川の鮎を届ける。「球磨川の鮎だよ、高橋さん…」

 

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球磨川の鮎を焼くゾーのかけ声に上原氏、風間氏、根岸氏、加東氏、斎藤氏、小林氏、森山氏、岩本氏の面々が駆けつけ、鮎の立て焼きで話が盛り上がる。「やっぱり球磨川の鮎は型が大きいなぁ」。

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球磨川の東さんに電話を入れてみる。するとソロソロ釣れるとのこと。

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埼玉の家を出て、九州の球磨川に向かう。

72日、朝球磨川着。空を見上げると雨が降り出してきた。今年は雨が多い。それでもおとり鮎を買って川辺川の出合いに入るが、6尾しか釣れず。

73日、球磨川の増水で1メートル以上の高水となる。濁りも入りその後、一昼夜、雨、雨、雨。

74日、川の水が平水より2メートル以上も上がり、回復の兆しどころではない。「こりゃだめだ!…帰ろう」

埼玉に戻る。釣り仲間も釣りにならずお暇なーら来てよね!てなわけで、皆、我が家に集まり愚痴をこぼす。あ〜あぁ…。

九州がダメなら神通へ行くか!

714日、夜に家を出て風間氏と待ち合わせ、神通に向かう。現地で長谷部氏と合流し、3人で釣る。神通川も水が高く濁っている。球磨川で釣った後だけに神通の鮎が小さく見える。

竿も堅めの竿しか持っていないので神通用に一本買うか。下野の竿を一本注文する。

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竿が届く、何という早さだ!日本の流通機構のすごさを体感する。

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神通より九頭竜の方が「大きい鮎が釣れだした」との情報で根岸氏と九頭竜に向かう。坂本氏、関野氏、杉田氏たちと合流

関西激流隊の北川氏、西浜氏、そして静岡の前市岡氏と北島橋下流で合流。それぞれ好みの釣り場に移動し、私は根岸氏と二人で中島で釣る。根岸氏は絶好調で型の良いのを掛けていた。

昼過ぎから雷がゴロゴロと鳴りだし、雨が降り出した。その後、風は強くなってくるは雨はどしゃ降りで、釣りの中断を余儀なくされる。
…参った!!

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朝起きてびっくり!九頭竜は1メートル以上の増水で、関西激流隊の西浜氏、昨日釣った鮎を川に活けておいたのだが、「回収できない…」と悔しそうでした。

その後、神通川に向かい九頭竜を出発。お昼に神通川に着き、群馬激流隊の田中氏、岡本氏と合流する。

神通川も九頭竜同様に水が高く、濁りもはいっているけれど、何とかそれなりに釣れる。…まぁよかった、よかった!!

7月23日

九頭竜も落ち着いてきたようで、九頭竜で24日、25日、26日と釣る。そこそこしか釣れない。

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朝から雨。さてどうするか、九頭竜は風も強くなってきて、水も増えてきた、おまけに濁りまで入ってきた…。  そうだ、九州に行こう!

昼過ぎに九頭竜を出て、風の中、球磨川に向かう。片道1000kmの道のりだ。今年開通した敦賀・若狭道を風にあおられながらひた走り!米原回りより時間がかからず、また、大阪京都の渋滞を気にしない分、楽になった。
 

神戸までは早いです。皆さんも一度走ってみてください!

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朝、人吉に着く。球磨川はというと水の色が悪い。雨が多く濁りっぱなしのようだ。アカ着きが悪く、鮎がやせている。がっかりしてやる気もうせたところ、東山さんが罠にかかった鹿を始末するとのこと、一緒に山について行くと、大きな鹿がかかっていた。
さすがプロ漁師の東山さん、その鹿をひと突きでしとめた。

 その日のうちに人吉インターに乗り、福井に向かう。

729日。

また1000km走って九頭竜に着く。なんだかんだ言いながら、九頭竜が一番釣れる。

森石オトリの奥さんと林名人は、「本当に九州まで行ってきたの?」「何しに行ってきたの?」と言われ、一言。「球磨川を見てきただけ!」

730318月1日と九頭竜を攻める…。九頭竜はそれなりに釣れる。

いったん自宅に帰り、85日、夕方から九頭竜に向かう。

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九頭竜にて関西激流隊の中林氏、米田氏、中谷氏、谷本氏と釣る。夜は北島橋左岸にて焼き肉パーティー。

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夕方より雨が降り出す。今年は雨ばかり…やっぱり俺は雨男かなぁ…。

埼玉に帰るか…。

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風間氏、根岸氏が遊びに来て皆でモツ焼きを楽しむ。

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台風で風雨が強くなる。

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三品氏より、「水は高いけど白川が釣りになる」とのこと。「上野さんなら釣れる…」との太鼓判を押される?…夜、白川に向けて出発する。

台風の余波か、不安定な天候で、夜中、また、どしゃ降りの雨が降り出す。運転がしづらい。朝、白川に着いてみると不安が的中し、水が高すぎ、見ている間に濁りが強くなってゆく。

三品氏と白川激流隊の鈴木氏と、川を見ながら異口同音。「これは無理だな」。

白川のオトリ屋の主人、藤井さんと談笑し、話題はいつの間にか藤井さんが飼っているミツバチの話へ…。

「採った蜜を搾るのに袋に入れて搾っているが、うまくいかない」とのこと。

「では私が絞り器を作ってプレゼントするよ」と約束する。

10時に白川を出て、午後2時には自宅到着。

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朝から蜜絞り器の製作にとりかかる。午後二時には完成する。我ながら早い!

午後3時に家を出て白川に午後8時に着く。

オトリ屋の藤井さんに蜜絞り器を渡すと、涙を流してすごく喜んでくれた。

 夜、三品氏宅におじゃまする。三品氏がざる蕎麦を作ってくれた。ごちそうさまでした。

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長良川の向島で釣りをしていると紀州激流隊の石垣氏からTELあり。九頭竜に向かう途中、会って行く。長良川はアカ着きが良くなくあまり釣れていない。

昼過ぎ、九頭竜に着く。九頭竜もアカ着きが良くない。

 九頭竜で、群馬激流隊の岡本氏にたのまれていた激流舟を渡す。(すぐに作っていただき、どうもありがとうございました。岡本談)

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神通川に場所を変え、石垣氏、狩野氏と釣るが釣れない。場所替えで泳いで川を切る途中、狩野氏、会社から支給されているケイタイに水が入ってしまい、会社へケイタイ水没の言い訳を考える。(ちなみにその後も今年度の釣りでケイタイは3回水没し、会社で責められるので、最後には切れて「もっと防水をしっかりしろ!」とケイタイ会社へ文句を言ったそうな。笑)

夕方より風雨強くなる。九頭竜川に見切りを付け、九頭竜からこちらに来た岡本夫婦や関根夫婦と合流。

神通川、川の駅下のあずま屋に集合し、焼き肉パーティを行う。その間にも天候はひどい風雨となる。

焼き肉を食べてビールを飲んでいる間にも、(私は、ノンアルコールビールでしたが)増水を知らせる川のサイレンが何度も鳴り、川を見れば水位は5mぐらいあがり、堤防をもう少しで乗り越える勢いだ。これは釣りにならぬと断念し、午後10時、富山インターに乗り帰路につく。

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「白川が釣れる」と三品氏から電話あり。820日、白川に着き、三品氏と釣る。良い型がそこそこ釣れた。

821

白川が釣れるという記事が新聞に載り、川は朝から釣り人でいっぱいとなる。みんな良く釣れていたようだった。

その日は白川激流隊の清水氏の案内で道の駅の温泉に行く。疲れを癒すのは、若い娘でなく温泉がよいことを実感!

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岩本氏が埼玉より参上!一緒に釣るも、昨日ほどは釣れなかった。夕方になり、雷と雨の洗礼を受ける。…俺はやっぱり雨男かなぁ…。

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秩父激流隊の坂本氏、荒井氏と白川に行く。水が落ちてしまい、あまり釣れない。二人を白川に残し、九頭竜に向かう。夕方、九頭竜に着く。

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九頭竜川の大野島、中島を攻める。そこそこ釣れる。

830

シマノの全国大会が開催される。自分は名人たちの邪魔になるから帰ることにする。

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再度九頭竜川に行く。関西激流隊の米田氏、中村氏、谷本氏、野村氏、そして京都激流隊の近藤氏と一緒に釣る。

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九頭竜も風が強くなり釣りを断念。夕方、風の中、九州に向かう。

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広島の手前で交通事故のため交通止め。2日間も高速のサービスエリアで寝る。まいったなぁ!!

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自分の誕生日、64歳になった。岡山のかせやま氏、東さん夫婦、大阪の伊藤さんたちがパチスタン料理店で祝ってくれた。ごちそうさまでした。

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球磨川、濁りが取れず、苦戦を強いられる。

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今日も雨が降っていた。

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今日もダメ。

910

いくらかは釣れる。でも、数が出ない。夜、人吉インターに乗り、帰路に着く。

*今年の球磨川は数が少ない分、型が良かった。私も竿を3本折った。
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15日の国体のカヌー大会が終わった後、尺物も多く出たようでした。

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…球磨川の鮎を故高橋完治宅に届ける。…

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群馬激流隊の狩野氏に注文しておいたソーラーパネルを取り付ける。これで冷蔵庫が使える。おかげさまで氷の心配がなくなった。狩野さんありがとう!!

920

今日で私の竿納め。神通川に行く。石垣氏も来る。石垣氏が九頭竜川で知り合った金沢の喜多君に激流タモとタビを渡す。喜多君にポイントを教わり3時まで釣る。そこそこ釣れた。喜多君、堂谷君ありがとう。来シーズンが楽しみです。

 

*事務局、おかもっちゃん談

…その後、喜多君、堂谷君と上野総帥たちが釣った場所で喜多君、堂谷君と知り合う。さすがに名人たちが釣った後の川は渋く、苦戦を強いられました。喜多君、来年は、オトリよろしくね!)

 

 

夕方神通川を出て、和歌山新宮の実家に向かう。途中、松坂の中村氏に会う。イノシシ用の槍を渡して、夜中、実家に着く。

神通川の鮎をお袋さんに「今年最後の鮎だよ!」と渡す。

母も84歳、来年の鮎が食べられるかなぁ…と、人の心配より、自分が来年も川に入れるかなぁ…。

*どんな釣りも楽しくない釣りはない。

全国の釣りキチの皆さん、。来年もよろしくお願いします。

以上、平成26年度、釣行の思い出でした。

全国激流隊総帥 上野 昇

 

             文責 激流隊事務局 おかもっちゃんでした!

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