2012年〜2013年に向けて
〜高橋副総帥を偲んで〜
2013年2月6日、激流隊副総帥 高橋氏が永遠の眠りにつきました。
突然であまりにもショッキングな出来事に 、高橋氏と交流の篤かった諸兄氏にとっては、心を癒すためのひたすら長い沈黙が必要でした。
七七日忌も過ぎ、 私たちの心の中で高橋副総帥がいつもでも激流隊の面々と一緒に釣りや遊びを楽しむようにと、上野総帥がこれらの出来事を整理して、区切りの随筆を寄せてくださいました。
激流隊を軸とした
高橋さんとの思い出を振り返り、在りし日の高橋副総帥を偲びながら、命の大切さと精一杯生きることの大事さを、皆様で再確認したいと思います。
ーーーーーー 2013年 春 ーーーーー
桜も散り、解禁まであともう少し、皆様も仕掛け作りや針結びに忙しい日々を過ごしていることでしょう。
私の場合、いつもの年と違って今年はいま一つ、その気になれません。激流隊の高橋完治氏が亡くなったからです。
この10年あまり、釣りに私生活にと、事あるごとに私の側にいて良き相談相手になってくださったり、どこに行っても私の前に出ることもなく的確なアドバイスをしてくれました。
また何事にも良きライバルでした。そんなかけがえのない高橋さんがいなくなってしまった…。淋しい限りです。
2013年2月6日…帰らぬ人となりました。
2月8日…お通夜
2月9日お葬式
3月23日…七七日忌
故高橋氏の道具の一部も展示されました。
3年前の高橋氏との会話です。
高橋 「あと一年で定年退職だ!好きな事して日本中釣り歩くぞぅ!!上野氏と一緒に遊ぶんだ!」
上野 「高橋さん前から何度も言っているけれど、近頃特に声が変だよ。医者に行ってきな!」
高橋 「近くの医者に行っているんだよ。」
上野 「他の病院のほうが良いんじゃないの?」
そんな会話が何度となく続き、最後には声が出なくなってしまいました。
「太田のがんセンターに行ってくる」と出かけ、帰ってきたら、
「俺、喉頭癌だって、やっぱり。」
何を言っても後の祭りです。過ぎた時間は戻っては来ません。
それからの高橋さんの一年間は癌治療に専念しました。抗癌剤の苦しい副作用にも耐えて2011年には釣り行脚が出来るまでとなりました。
北は秋田・山形。北陸は富山・福井。そして南は和歌山、西は九州の大分・熊本、そして近場は信州・北関東と二人で釣り歩きました。
行く先々で仲間も出来て、激流隊の名も知られるようになったのに…。
高橋さんの気さくな人柄のおかげで、「自分も激流隊の仲間になりたい!」と、問われると、高橋さんも私も「いいですよ、いつでも大歓迎です!」と答えて、仲間の輪が更に大きく広がって、これから先が楽しみだったのに…。
2012年の暮れに高橋氏と「今年も良く遊んだな。」と、二人して満足な表情で語り合い、「来年も、また、一緒に遊ぼう!」と言っていたのに…。
シーズンオフには週に二回は川越の我が家まで遊びに来ていたのに、2013年に入ってからは病気が再発し、来ることが出来なくなりました。
最後に会ったのが今年の1月11日。まだ元気だったのに… 淋しいです。
昨年は九州に4回釣行。
私のサファリを10cmリフトアップすると、高橋氏も負けじとリフトアップして、「2人とも60歳を過ぎても子どもだね」と笑い合いました。
2012年6月12日 球磨川にて。
2012年6月12日球磨川の鮎
2012年9月7日 球磨川 高橋氏と岩本氏
上野・高橋氏
熊本の森山氏と
岡山のかせ山氏と
以上、高橋氏との思い出の写真です。
もう二人で写真を写す事も出来なくなりました。一緒に釣ることも出来ません。
しかし、激流隊の仲間たちそして私も、高橋さんの天真爛漫としたあの笑顔をいつまでも忘れないことでしょう。
今年も全国の激流好きの仲間たちといっぱい釣るから、高橋さん、見守ってくれよな!もちろん、高橋さんも一緒だぜ!
今年の3月3日より、永年お世話になったサファリ。11年でトラブルもなく機嫌良く約40万キロ走破しました。
排ガス規制のため、規制区域外に住んでいる隊員の根岸氏に譲りました。
根岸さん、大事に乗ってやって!
そして自分は今年からキャラバン ライダーオーテック仕様になりました。
4.2リッターエンジンから 2.5リットルエンジンへ…。少し物足りませんが居住空間が広いので荷物は積めます!
新車には「虎」と「激」のステッカーを貼りました。愛知の三品氏の作です。ありがとう。
「車が来たら二人で九州へ行こう!私が高橋さんを乗せていくよ!」と言って、高橋さんも私の新車の納車を楽しみにしていてくれていたのに…。
高橋さんが好きだった言葉、「夢」で終わってしまいました。
激流隊のみんな!私一人で一足早く九州に行っています。後から来てね、オトリを取っておくからね。
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以上が上野総帥からのメッセージでした。
人間誰しも生身の身体です。大半の人は健康を失ってからその尊さに気づきます。持病をお持ちの方や、そうでもない方も過信せず、日頃から健康管理を怠らないようにしましょう。
また、誰とでも気さくに接して、皆に愛された高橋副総帥。細かいことには気にせずに、豪快に笑い飛ばしながらも一人一人に対する気配りは、側で見ていてその姿は、まさしく激流隊の鑑でした。
限りある人生に同じ趣味を持つ仲間たちが集い、限りある命を燃やしながら語り合う。
そんな人間同士のふれあいをこよなく愛し、文字通り「夢」を追いかけて駆け抜けていった高橋副総帥の人生と心意気は、永遠に皆の心に宿ることでしょう。
高橋副総帥のご冥福を心からお祈りします…合掌 激流隊一同